「勉強前」7つの準備テクニック・5
[ 「戦略的リソース利用法」の7ステップ ] について
「戦略的」リソース利用法」は、次の7つのステップで行います。
■1:成績判断
まず勉強前に「テストでどれくらいの成績が欲しいか?」を紙に書き出します。
例) 90点
■2:重要度測定
その成績が自分にとってどれだけ重要かを100点満点で採点します。
「今回はまあまあの点でしのげればいい」なら60点ぐらいでもいいでしょうし、「次のテストは内申に響く」なら100点に近くなるでしょう。
例) 65点
■3:自信測定
その成績を取るのにどれくらいの自信があるかを100点満点で採点します。100点は「間違いなく目標点を取れるレベル」で、0点は「完全に不可能なレベルです。
例) 80点
■4:問題推測
テストにどんな問題が出そうか予測して紙に書き出します。「これは間違いなく出るだろう」と思うものを2~3問ほど選んでみましょう。
Q.
Q.
■5:資料抽出
資料や参考書から勉強に使えそうな箇所を、最大15個まで絞り込んで紙に書き出します。参考書1冊を「1つ」としてカウントするのではなく、参考書の特定のページやセクションを抜き出してください。
A・
B・
C・
■6:理由判定
その資料や参考書が「使える」と思った理由を紙に書き出します。「この参考書は解説がわかりやすい」や「問題のバリエーションが多いから」のように、その資料が自分にとって重要な理由を考えてください。自分に対して「なぜこの参考書を選んだのだろう?」や「この資料は他と比べてどこが大事だと思ったのだろう?」といった質問をするとわかりやすいでしょう。
理由・
理由・
■7:使用法判定
その資料や参考書をどのように使うつもりかを紙に書き出します。
「この参考書は基本的な解説がうまいから最初に精読しよう」「この問題集は応用編が充実しているから、そこだけ重点的にやろう」など、テキストを使う順番や取り組み方をざっと」考えてみてください。
そして「この分野は友人のA君がくわしいので一緒に勉強して分からないことを聞きながらやろう」など、人間関係のリソースなども使うことを考えてみましょう。
・資料は ・・・
・参考書は・・・
難しく手間がかかりそうな印象があるかもしれませんが、「戦略的リソース利用法」にそこまでの時間を割く必要はありません。
スタンフォード大学の実験では、1日15分ずつ事前に計画を立てただけでも被験者の成績は上がり、さらにストレスレベルも大幅に低下しました。実験に参加した学生は、みな必要な資料や参考書の使い方がうまくなり、これが成果につながったようです。
同じような能力を持ち、同じような努力をしていても、戦略的な思考があるかないかで結果は大きく変わります。1日15分だけ、勉強前にプランを立ててみましょう。
[ 「戦略的リソース利用法」はビジネスにも応用できる ]
「戦略的リソース利用法」は、ビジネスの場でも活用できます。
具体的には、次のように行ってください。
- 仕事前に、どのような成果が欲しいのかを紙に書き出す
- その成果が自分にとってどれくらい重要かを100点満点で採点
- その成果をあげるのにどれくらい自信があるのかを100点満点で採点
- その仕事ではどのような問題が起きそうか?どのような成果が求められるのか?を考えて紙に書き出す(どういったマーケティングが必要か?どんな販売方法が必要か?など)
- その課題を解決するのに役に立ちそうな資料、データ、人脈、ビジネス書を最大15個まで絞り込んで紙に書き出す
- なぜその資料やビジネス書が役に立つと思ったかを紙に書き出す
- その資料やビジネス書をどのように使うつもりかを紙に書き出す
このような手順をふむと、
「自社の商品は質がいいが広告の不備で成功していない。ということは、広告をうまくまわすためにコピーライティングの技術やマーケティングのデータが必要なのだ」
といったように、目の前の問題点と解決までのロードマップが見えてきます。
おおまかな方向性がわかれば、「ネット広告に金を使う前に良いキャッチコピーを考えねば」など優先順位もつけやすくなるでしょう。
正しい努力の仕方が、はっきりするからです。