「勉強前」7つの準備テクニック・6
- 自然の力で集中力を倍にする - その2
[ 勉強前の裸足ウォーキングでワーキングメモリが高まる ]と言われています。
自然を生かす方法として、ノースフロリダ大学が編み出した方法は、芝生の上を裸足で軽く走るというものです。被験者は、シューズで走ったグループと比較して、その後のワーキングメモリ・テストの成績が16%高くなったという報告があります。
ワーキングメモリは短期間に情報を処理する脳の機能のことで、たとえば日常的な会話をスムーズに進めたり、一時的に買い物リストを覚えておいたり、暗算をするときなどに使う能力です。
作業机に例えるなら、ワーキングメモリは「天板の広さ」です。机が広いほうがたくさんの書類や資料を並べられるので、作業がしやすいのは当たり前でしょう。
逆に、小さな机を使うと資料を置くスペースが狭くなり、引出しからいちいち書類を取り出さねばならず、どうしても作業スピードは遅くなってしまいます。これが、ワーキングメモリの機能が低い状態です。
そのため、すばやい判断が必要な場面ほどワーキングメモリの高さが欠かせません。事実、この機能が高い学生ほど成績が良い傾向も報告されており、勉強に対する重要性は疑いようがありません。
裸足でワーキングメモリが高まる理由は定かではないものの、人間の足の裏には敏感な神経が集まっている為、靴を脱いだほうが「自然」をクリアに感じられるからだと考えられます。
足の裏が汚れてしまうのが嫌な方も多いかもしれませんが、間違いなく試す価値はあるでしょう。
その他に、
自然に触れる機会がない人にも試しやすい手法も紹介しておきます。それは、「かわいい子猫と子犬の写真を見る」という方法です。
意外と見過ごされがちですが、犬や猫などの動物も、人間にとっては「自然」を感じさせる重要なファクターの1つ。動物を見たときも私たちの脳は大自然を感じ、やはり集中力が程良い状態にキープされます。
実証研究も豊富で、ある実験では、かわいい子猫と子犬の写真を見た学生は、その後に行った集中力テストの成績が上がり、タスクをより正確にこなしたとか。データによれば、細かい注意力が必要な状況であればあるほど、かわいい動物の写真は効果が出やすいようです。
細かい計算が必要な数学の問題や、歴史のディテールを覚えねばならない場面などで使ってみてください。