やってはいけない勉強法 常識を覆す!!

2021/12/07

勉強法 

 

世間で推奨されているが科学的に見ると本当は効率が悪いとされる勉強法があります。

2013年アメリカケント州立大学が過去に発表された勉強法に関する論文を集め、その結果効率が悪いと判定された勉強法があります。

いずれも、多くの学校や予備校で教えられているテクニックばかりです、いったいこれらの定番勉強法のどこに不備があり使ってはいけないのでしょうか。

いくつかありますが、その中で2点ご紹介していきます。

・ハイライトまたはアンダ-ラインを引く。

これは教科書や参考書の大事だと思った箇所にマーカ-やボールペンで印をつけていく、誰もが一度は使うテクニックですが、丸暗記重視の客観問題は対応できても、応用問題にはまるっきり役に立たないのです。

つまり、歴史の場合、年号と出来事を覚えるためにマーカ-で引いた場合年号と歴史用語にだけ注意をむけます。

しかし、ここで一番大事なことは、当時の日本がどのような環境下にあり、なぜその出来事が起きたのかの理由を知り大きな流れをつかむことにあります。

このハイライトやアンダ-ラインを引くことでは、情報の全体像をつかみにくくします。

 

ちなみに、京大卒のインテリ芸人としての地位を確立し、クイズ番組でその活躍を見ない日はないお笑い芸人の宇治原史規(うじはらふみのり)さんはこの勉強法をどう捉えているのでしょうか。

彼曰く重要なところに線を引くハイライトやアンダ-ラインについては、重要じゃないところは逆にどこなのかとなってしまい、教科書に書いてあることは全部重要なため、あえてハイライトやアンダ-ラインを引く作業は不必要と考えているそうです。

そして教科書を読む前に読んだら良い、勉強は面白いと思える気持ちに勝るものはない、面白いと感じることによって勝手に覚えてしまうのだといいます。

このようにこの勉強法の不必要性を唱えています。

 

では一体この勉強法がなぜ良くないのでしょうか?

それは、勉強をした気になってしまうからです。

つまり、教科書に線を引くという作業だけで勉強をした気になってしまう。

実際大して教科書の本文を読み込まずに手当たり次第「重要そうな語句」に線を引いているのではないでしょうか。

重要な語句はその言葉自体だけでなく、その周りに書かれている説明や定義をセットにして初めて重要な語句になります。

重要なのは語句そのものでなくその前後の文脈です。

つまり線を引いただけで脳が満足してしまい、「重要な情報」を選別しただけでは「この内容には覚える価値がある」とまで脳は考えることが出来ず、そのためマークをつけた情報自体が脳に刻まれるわけではありません。

ですので、心理学者の多くは、ハイライトやアンダ-ラインを「ただの気休め」と呼んでいるのです。

次に、非効率な勉強法の一つに、

  • 忘れる前に学習する。その日のうちに復習をする。が挙げられます。

よく学校で、「今日やったことは忘れないうちに復習をすること」と言われ、その日のうちに復習することの大切さを教わってきたかと思います。

この勉強法は、復習をすることは大変大事なことですが、タイミングが悪い勉強法と言えるでしょう。

つまり復習は忘れたころに復習することに限ります。

思い出す作業が脳に良い刺激を与え、記憶の定着に結びついていきます。

すでに知っている情報については、脳は、記憶しなくていい情報と判断してしまうのです。

人は「なかなか覚えられない」「何度やってもすぐ忘れてしまう」と嘆いている人は多いことでしょう。

しかし、記憶のメカニズムの観点から考えますと、この「覚えられない」「忘れてしまう」というのは仕方のないことなのです。

ドイツの実験心理学者エビングハウスは、実験を行い、結果1時間後にはだいたい50%を忘れ、1日経つと70%、そして1か月後にはほとんど記憶に残っていないという結果になったそうです。

ですから、2か月前に勉強したことをすっかり忘れてしまうことは無理からぬことなのです、また暗記を得意である苦手であるという人がいますが、意外なことに忘れていくスピ-ドにはほとんど個人差はないようです。

人間の脳は覚えたことをすぐ忘れるように出来ていますので、記憶を定着させるには、何度も何度も繰り返すことが大切になってきます。

復習を重ねることで、所要時間も短縮されることでしょう。

記憶をする際に、我々の脳の「海馬」が大きな役割を果たしています。

「海馬」は必要と判断した情報だけ脳の中の「大脳皮質」に送られ長期保存長期記憶されます。

ちなみに「海馬」は何を基準に記憶する必要があると判断するのでしょうか?

それは、生きていくために不可欠かどうかで記憶の選別を行っています。

長期的に記憶しておきたいことに関しては、この何度も復習することによって「海馬」がこれだけ何度も復習しているのだから必要な情報として記憶しておこうと騙され記憶が長期記憶になるのです。

 

いかがでしたか?学校や予備校で勉強法として教えられていたことが科学の観点からは非効率であり、効果のない勉強法であることがお分かりいただけたと思われます。今一度お子様の勉強法を見直ししてはいかがでしょうか?